母娘雑記帳‐つくば市・榊原動物病院発行

榊原動物病院の母娘獣医師の日常
オニといぬ
こんにちは
今年、最初の記事となりました。本年もよろしくお願い申し上げます。
もうお正月もすっかり過ぎてしまいもう節分なのですね。

節分といえばオニなので調べてみると、オニは鬼門(丑と寅のあいだ。つまり北東)に住んでいるからで、オニは牛(丑)の角とトラ(寅)の牙を持つんだそうです。そしてトラの皮のふんどしを履いているのがオニの正装だそうです。
ぼんやりと頭に浮かんでいたのは頭に角が一本生えていてヒョウ柄のパンツを履いているオニでしたので、調べてみて色々修正されました。
往年の名キャラクター『ゴロ・ピカ・ドン』とか名曲『おにのパンツ』が惑わせるのかもしれませんね。
フニクラ・フニクラ



動物の精神疾患にも触れた記事があったので読んでみました。

Many animals can become mentally ill

http://www.bbc.com/earth/story/20150909-many-animals-can-become-mentally-ill
多くの動物が精神疾患を抱える

私たちひとは不安や抑うつなど様々な精神的な問題を抱えてきたが、それは他の動物種でも同様である。

フリントは母親のフローを亡くした時、大きな衝撃を受けた。彼は引きこもり、宙を眺めてばかりいた。彼は食べられなくなり弱ってしまった。そして数日後、彼は母親が横たわっていた場所で死んでしまった。

フリントはタンザニアのコンべ国立公園に住むチンパンジーだった。彼の話しは霊長類学者のジェーン・グドールによって伝えられ彼女はフリントがうつ病に苦しんでいたと主張している。

多くの動物は精神的な問題で苦しむことがあるように見える。
ペット、動物園で飼育されている動物、サーカスにいる動物、いずれの場合であっても過剰に悲しむことや不安など心を病むことがある。

精神的な問題を抱えるのはひと特有のことと考えられることもある。しかし、それは間違っている。動物においてもひとと同様に精神疾患を抱えている証拠が提示されることが増えている。
これら不幸な動物たちにより、私たちひとがなぜ精神疾患を抱えることになるのかを理解する助けになっている。


We don't know what's going on in this orangutan's mind (Credit: Edwin Giesbers/NPL)
オランウータンの心になにが起こっているかはわからない。


ペットが仲間を亡くしたあとに悲しんでいるという話しはよく聞く。ときには、彼らにとって回復にはあまりにも大きい喪失により死んでしまうこともある。ーフリントのように。


”チンパンジーにおけるうつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発見した科学者がいる。

しかし、動物における精神疾患は多くの様相を見せる。じぶんで羽を抜いてしまう鳥もいるし、じぶんの尾を執拗に追いかけ傷つけてしまう犬もいるし、手を洗いすぎてしまうひともいる。いくつかの動物種では自ら毛を抜いてしまう自傷行為が報告されている。

動物における精神疾患の発動もひとの精神疾患の発動と同じ要因のこともある。
それは家族や仲間の喪失、自由の喪失、ストレス、虐待、トラウマなどが含まれる。

それは、不適切な飼育された動物によく見られる。


Chimpanzees held in captivity show signs of stress (Credit: Jabruson/NPL)
不適切な飼育によりストレスサインを出しているチンパンジー

2011年の研究により、研究施設内で孤立していたチンパンジーや違法商法取引により扱われたチンパンジーにうつやPTSDの兆候が確認された。(
Signs of Mood and Anxiety Disorders in Chimpanzees



“ひとにおける社会的孤立と同じようなことはオウムにも起こっている

ストレスフルなイベントは動物の遺伝子にもその跡を残す。
2014年、家で孤独に飼育されたヨウム(African grey)が遺伝子レベルでダメージを受けたことが報告された。
研究者らはヨウムのテロメアを調べた。ーテロメアとは染色体の末端にある構造部分で遺伝情報などを保護する役割をしていてストレスや加齢の影響を受ける。
孤独に飼育されていた9歳のヨウムの染色体を調べると23歳のヨウムと同程度であった。
(Social Isolation Shortens Telomeres in African Grey Parrots)

社会的に孤立するということはひとと同様にヨウムにとってはストレスが大きく、染色体レベルでその足跡が残る。

Traumatised dogs often show signs of anxiety or PTSD (Credit: Lynn M. Stone/NPL)
トラウマを受けた犬はしばし不安やPTSDの兆候を見せる


たとえば、多くの軍用犬はPTSDを患っていると言われている。
彼らは戦争で心に傷を負った兵士と同様の挙動を見せるのである。
そのためPTSDを患った軍用犬のなかにはひとと同様、パニック発作や不安を治療するための薬剤を用いて治療されることがある。



”Bekoffはハリーと呼ばれている不思議な動きをするコヨーテの子犬を見た。

恐怖に震えるような行動に似たような行動は、大きな自然災害を経験した犬か飼育放棄を受けた犬で見られる。


Coyotes (Canis latrans) lead tough lives in the wild (Credit: Peter Cairns/NPL)
自然界に生きるコヨーテ



”野生動物の精神疾患について調べる作業はトリッキーであった

ハリーと呼ばれるコヨーテについて、動物行動学者のBekoffは「彼は社会に不適応な状態であり、他のコヨーテのことも理解できていないようであった」と言った。「遊び方も分かっていないようであった」とも。

Bekoffは彼の著書(The Emotional Lives of Animals: A Leading Scientist Explores Animal Joy, Sorrow, and Empathy — and Why They Matter)のなかでコヨーテのハリーは自閉症であったと述べた。
しかし、野生動物の精神疾患について調べること事態が非常にトリッキーであった。




An anecdote describes a mentally ill coyote (Canis latrans) (Credit: Tom Mangelsen/NPL)


野生動物における精神疾患が見つかりづらい、トリッキーなことであるにはシンプルな理由があるのかもしれない。ー精神疾患を抱える野生動物はもちろん支援などを受けられるわけではないので、生きるための重要なタスクが実行できないからかもしれない。

異常行動が病気の兆候であるか普通の行動なのかを見極めることは難しい。多くの場合、まず『普通の行動』を定義づけるのは難しい。




科学者は動物の遺伝子に注目し始めた。

Our DNA affects our mental health (Credit: Science Photo Library/Alamy Stock Photo)
DNAは精神の健康に影響を与える


多くの精神疾患は様々な様相をしている。しかし、分かっているのはそれらが遺伝的に強い影響を受けているということである、とメルボルンの神経科学の研究者は語った。


”シナプスは認知プロセスに関与している。

うつ病や統合失調症など多くの精神疾患には異常行動が伴う。これらは異常でない他の行動と同じように遺伝子の影響を受けている。
ある考えとしてひとや動物に異常行動を引き起こす遺伝子を同定し、その起源を解析することにより異常行動の起源を知るということがある。
おそらく当然、精神疾患に関与する遺伝子の多くは脳機能に関与していることが判明した。


Synapses are the links between neurons (Credit: Science Photo Library/Alamy Stock Photo)
神経細胞間に形成されるシナプス


脳の中で最も重要な部分はシナプスである。シナプスは脳細胞に情報を伝えている。シナプスは多くの認知プロセスに関与している。

…続く


■読んでみての感想■

一般的にも動物のこころの問題が語られる機会が増えてきました。彼らとの距離が近づくほど、動物にも私たち同様にこころがあることに気付きます。動物も期待し喜び、不安を感じ苦悩する。

こころのなかを見ることは出来ないので、行動を観察し脳の動きを探ることでそれが理解できるようです。
脳のなかでは電気的な信号をもとに化学的な情報伝達がおこなわれ、こころとからだがリンクされバランスを保っています。なにかで脳が情報伝達をコントロールできなくなると動物やひとにとって困った「ふつうでない状態」になるのでしょう。
今回の記事では神経伝達回路に触れながら動物、そしてひとのこころやそれがバランスを崩した状態について考えていければと思います。
精神疾患の起源、神経伝達回路の仕組み、それに対応する薬物などを知ることで獣医師として動物の身近にいるものとして「困っている動物」が少しでもその不快な状況を脱する一助に貢献できる方法を探ってみたいと思います。




じつは夏からあらたな犬と暮らしています。

2歳のラブラドールレトリバーです。

盲導犬訓練所からキャリアチェンジ犬として我が家へやってきました。
いくつか問題があって盲導犬には不向きということになったのです。





DSC_0207.JPG
私は10年ぶりのラブラドールとの生活なのですが、じぶんの子育てをしながらのラブラドールとの生活なので10年前とは違った感覚ですが楽しく暮らしています。
彼女の経歴を当院にいらっしゃる飼い主さんにお話しすると「試験に落ちちゃったのかー」と声をかけながら頭やおなかをわしゃわしゃと撫でてくれる方(犬はしっぽをぶんぶん振りながらひっくり返り喜んでいました)、優しく首のあたりを掻きながら「子犬じゃなかったからどうしたのかなと思っていたけれどそういう経緯があったのね。お見知りおきをね」と声をかけてくれる方などがいました。犬と暮らしていると犬を通して会話をする機会があり、それは犬がワンクッションに入るからなのか、介するものが犬だからなのか非常に自然に会話が進むように感じます。
毎日いっしょに出勤していますので、お目にかかることもあると思います。よろしくお願いします。




猫もげんきです。

 
| 娘雑記帳 | 16:37 | comments(0) | - |
ハトと町たんけん
こんにちは
少し前になりますが、今年も近所の小学2年生のクラスが「町たんけん」プログラムで来てくれました。
今年の子どもたちも動物や動物病院に興味しんしんで次々と質問もでて私も楽しい時間を過ごしました。

去年に引き続き今年も色々なことを聞かれました。(
→2014年町たんけん
「プーリーが注射に来たらどうやって注射をするの?」という質問が印象的でした。
たしかにこのドレッドヘアをかきわけて注射をするのがたいへんそうですよね。
ただとても珍しい犬種なので私もむかしに見かけたことがあるだけなので、獣医師としてのプーリー体験記をお話しできるには至りませんで申し訳なかったです。


↓プーリー
 「プーリー」の画像検索結果
「プーリー」の画像検索結果

みなさんからのかわいいお手紙も先生から受け取りました。どうもありがとうございます。またきてね。





ハトの記事を読んでみました。

why don't you ever see baby pigeons?
なぜハトのヒナは見かけないのか


http://www.bbc.com/earth/story/20150907-why-dont-you-ever-see-baby-pigeons

いずれの町においてもハトを見ることができる。いたるところでみられる。
灰白色の羽をもつハトたちは頭を動かしながら街中で建物の壁際や路面を歩いたり、座ったり、糞を落としながらクークー鳴いたりしている。

”先史時代はハトのひなを見かけ、食べることさえもあった

しかしハトについてはいくつか不思議なことがある。
ハトのひなを見かけることはない。
こんなにもたくさんのハトを見かけるのにヒナを見かけないことには疑問が残る。

Pigeons pigeons everywhere and not a baby in sight (Credit: Free Casters/CC by 2.0)



”どこででも見かけるハトであるがそれがどこから来たかを特定するのは容易ではない

その答えはハト本来の性質に答えがある。
街中でよく見かけるドバト(Feral pigeons)はカワラバト(Rock doves)を祖先とし基本的にはその性質は同じである。
ドバトはコスモポリタン種(汎存種)であるが、繁殖時には崖に巣を作るカワラバトの性質をのぞかせる。

Baby pigeons have been described as 'butt ugly' (Credit: Jack Sullivan/Alamy)

カワラバトは崖のあいだに巣を作ることを好み、一年の大半を海岸沿いの高い岩山の崖のすきまに作った巣で過ごす。
19世紀の鳥類学者によりスコットランドのオークニー諸島ではどうやって入り込んで巣を作ったのだろうというような崖のあいだの深いすきまに多数の巣があったことが報告されている。

”ハトが最終的に巣を飛び立つときは完全に成長した姿である

もしもひとが崖のなかで長時間過ごすことがあればハトのひなを見かけるだろう。
実際、ジブラルタルの洞窟の発掘調査によりネアンデルタール人はハトを頻繁に食べていたことが分かった。その後、ネアンデルタール人消滅後、ヒト(Homo sapiens)はハトを食べていたことが分かった。先史時代にもハトのヒナだけでなく若いハトも食べられていたようである。

Two baby pigeons tucked in their nest (Credit: Nishanth Jois/CC by 2.0)
巣のなかの二羽のハトのヒナ


ハトはエッジの効いた崖、岩山、薄暗い洞窟のない都市部では教会の塔、橋の下、建物のかげ、石段のすきまなどに巣を作る。
そのため、私たちがハトの巣を見つけることはめったにないのである。

ハトのヒナはあまり格好がよくない。と声をひそめていうひともいる。
若いハトはたくさんいるが、それがどこから来たかを特定するのは容易ではない。
ハトのヒナはその不格好を恥じるかのように長い時間巣にいる。その期間は40日間で庭にいるような他の鳥のおよそ二倍の長さである。

Juvenile pigeon lacking green and purple around neck (Credit: Ingrid Taylar/CC by 2.0)

若いハトは首の部分の緑色と紫色が薄い。


巣にいる間は両親から脂肪と蛋白質に富んだそ嚢乳(crop milk)を口移しに与えられる。そして巣から飛び立つときには見た目はすっかりおとなのハトのようになる。

よく見るとハトが巣立ったばかりの若いハトかどうか見分けることが出来る。


若いハトは首の部分にキラキラと光る緑と紫の部分がない。成長するとグレーの部分もむしろ明るい白になる。
これを知っていれば公園のベンチに座っていてもそのハトが本当は若いかどうかが分かるかもしれない。

An adult pigeon with white cere (Credit: Thomas Quine/CC by 2.0)
白い蝋膜(鼻)を持つ大人のハト



■読んでみた感想■
身近な鳥であるハトの記事でした。
たしかに公園のベンチなどでほわほわの羽のハトを見かけた経験はありません。
ツバメなどは毎年、割と見えやすい場所に巣をつくりますがハトの巣はたしかにみかけることはありませんでした。
よく見かける動物の本来の性質や起源を知ることは興味深く、公園のベンチでぼーっとしていても少し違った視点を持つようになりそうです。若いハトかどうか見分けてみようと思います。

動物の生存にとっては適応力の有無が重要であることも改めて感じました。ハトはコスモポリタン種(汎存種)として世界中に生息しますが、しかしその高い適応性がゆえ生活環境、農作物へ被害をもたらすことがあり害鳥として扱われてもいます。ひとへの被害が生まれたときに動物をカテゴライズすることについてはきちんと考えなくてはいけないでしょうし、そのカテゴライズを越えてでも対応しなければならない時があることを獣医師として日々体感してはいますが。。。
むずかしい問題です。

野鳥の診察にたずさわっていますので、さまざまなヒナに接しています。以前、巣ごと落ちてけがをして保護していたハトのヒナを育てたことがあります。脚を骨折し断脚しなければならなかったのですが、非常によくなつっこくてかわいかったことを覚えています。
断脚したため自然界での生活が難しいので鳥獣センターで暮らしています。センター内での生活であれば問題ないはずなので元気だといいなと思います。
そのような経験もあったので今回のハトの記事は興味深く読みました。


↓断脚手術を受けたハト。まだ羽がきちんと生えそろっていません。


 
| 娘雑記帳 | 17:47 | comments(0) | - |
犬と見つめあうこととめだかの話し。
こんにちは
8月の中旬を過ぎたころ、親戚の小学校1年生の子は7月中にほとんどの宿題を終わらせた旨を報告し「やるぅ〜」と周りを感心させたのですが、その後ラジオ体操カードをとりだし「これはどうすればいいの?」と言っていました。
その後、どうしたのか聞いていないですがどうなったんだろう。なんかどきどきしますね。



 
スレッドを開きました。未読メッセージは 1 件です。
Dogs can bond like babies
ひとの赤ちゃんとのように犬と絆をむすぶ

http://www.bbc.com/earth/story/20150416-dogs-can-bond-like-babies

犬の目を見つめることで人の母子間の絆の発生と同じようなプロセスを得ることができる。
人の母子間ではアイコンタクトが交わされることにより母からオキシトシンという「愛のホルモン」と呼ばれるホルモンが分泌され、その絆を深める。
親と子の感情的な絆は親と子相互の刺激により結ばれていくのである。
研究によると、犬とアイコンタクトをとったり撫でることで人にオキシトシンと類似した物質が分泌される。
日本の研究者は’相互視線(“mutual gaze”)‘をすることで母子間に似たような絆が犬と人との間にも生まれることを発見した。そしてそれは家族に対するものと同様の感情を感じるようになる。

埋め込み画像 2
メスの犬にオキシトシンが投与されると注視行動が増える(credit: Mikako Mikura)


調査結果はサイエンス誌に報告され、オオカミは同様の反応を示さなかったことが報告された。
著者は結果について、これは犬が飼いならされていく間に進化した結果であろうと述べた


犬は人との間に絆を形成する機構を築くことができたので、人とともに暮らすようになったと麻布大学獣医学部の永澤 美保博士は言う。
犬は同種間においては確認されていたが、他種の間でもそれを遂行させることで進化を遂げてきたのである。

飼い主と犬が30分ずつ部屋にいてアイコンタクトをとる実験をした。
長時間アイコンタクトをするグループと短時間アイコンタクトをする2つのグループに分ける方法で行われた。


オオカミとの違い

アイコンタクト後、多くの犬のオキシトシンの濃度は有意に増加し、また飼い主のオキシトシン濃度も増加した。
次の実験では、犬の鼻にオキシトシンを噴霧しその30分後にその犬の飼い主が犬が知らない人と一緒に部屋に入ってくる。
結果、メスの犬のほうがより長く飼い主を見ていることが分かった。またその犬の飼い主も多くオキシトシンを分泌していた。

埋め込み画像 1


結果には性差が見られ、オキシトシンの機能によりオス犬のほうが効果が低かった。
研究者は結果により、人と犬との間の相互の絆はオキシトシンの駆動によりループ状に形成されていることが報告された。

人と犬がアイコンタクトを交わすことで人の脳内にホルモンが分泌され、それに導かれ人は犬とより相互に作用する。これらにより犬もオキシトシンが分泌される。

同じ実験をオオカミにすると犬と同じ結果は得られなかった。著者によるとオオカミは人や犬のコミュニケーションとは同じではないことが示された。


■■読んでみての感想■■

何かを訴えているのか、こちらの動きを探っているのかじーっと犬に見つめられ、犬は何を 考えているのだろうと思った経験がある人は多いのではないでしょうか。
見つめてる理由は何か物質的なものを要求しているのか、不安の解消のためなのか、愛情表現のひとつなのか、はたまた敵意なのか。。。
獣医になりたての頃、助手として先輩獣医の後ろで診察室にいたときにとてもきれいな目の色をした犬がいて思わずじーっと見ていたらあちらが勘違いをしてウーッと唸られた経験を思い出し犬の目をじーっと見つめることに多少アンビバレントな感情を抱くような経験もあるのですが、親しい関係(ペット)であるというのが今回の大前提にあり、アイコンタクトによりホルモンの作用が刺激され絆が深まるというのが今回の記事でした。



オキシトシンというと分娩時の子宮の収縮や、乳汁の分泌など母子間で重要なホルモンとして知られていますが、最近は他者とのふれあいでその分泌が促進されることから「幸せホルモン」や「愛情ホルモン」として紹介されることもあるようです。
犬が人を見つめることで人のオキシトシン分泌が促進され、それによりさらに犬のオキシトシン分泌も促進され、見つめあうことでオキシトシンの分泌とともに絆がループしながら形成されていくという話しでした。
母子間で知られたホルモンの分泌のループが他種間で起こるというのは興味深いです。

犬のしつけの本にはアイコンタクトという言葉が頻繁に出てきます。それは主従関係を理解させるためとか、指示に従わせるたまに注意をひくためとかその意味については色々で、うまく納得できないこともありました。
じぶんの犬がじーっと視線をむけてくれていたり、何かの拍子に視線が合うことは嬉しい瞬間ですし、こころが通じ合うという気がします。こちらに注意をむけてくれていることは頼りにされているようななんとも満たされた気持ちになるのかもしれません。
今回の記事によりじーっと見つめあうことで起こる良いことがわかりました。犬の視線を感じ、犬を見つめることでより仲良くなれるようです。
今回の研究は日本の獣医大学が発表したものでした。そのためもあってか論文以外にもコラムのような読みやすい日本語の記事もたくさんあるようでした。ご興味あればそちらもぜひお読みください。


↓私を見つめる犬。





↓めだかの水槽が増えました。院長がせっせとお世話をして楽しんでいます。

院長はめだかの成長をスマートフォンで写真に撮って観察するのが日課です。
夢中になりすぎて水槽のなかにスマホを落としてしまう事件も起きました。院長も私もびっくりしましたが、だれよりめだかもびっくりしたことでしょう。。。


↓小さいけれどビオトープ。


↓ちゃんと写らなかったけれどこめだか。じっさい見るととてもかわいいです。

少しづつ大きくなってきたこめだか。たくさんいるのでおわけしています。

 
| 娘雑記帳 | 17:21 | comments(0) | - |
つくばの野鳥
こんにちは
今日はつくば市の野鳥のお話しです。

当院は数年前から傷病野生鳥獣救護指定獣医というのになっていて、おもに野鳥の治療に携わっています。つくば市はとても広くまだ多くの森も残っているのでヒヨ、スズメ、セキレイ、ムク、シラサギ、ハト、ツバメ、カワセミなどたくさんの野鳥がいるのです。


ある日来たのはフクロウのヒナでした。

道路にいたところを小学校の先生に保護されました。
まだ羽ははえ換わっていないのでぽわぽわの赤ちゃんの羽です。


保護された日。                     
ピンセットから食事中。
DSC_0317.JPGDSC_0032.JPG
DSC_0310.JPG




保護して一カ月ほど経つと、ぽわぽわで白かった羽にも模様が混じり、羽を広げるとこの通り。


DSC_0315.JPG
DSC_0011.JPG

DSC_0014.JPG



野鳥は自然に返すのが大原則ですので、当院でもけがや衰弱に対して治療を行ったあとは時期をみて放鳥しています。
しかし、何らかの理由で野生に戻ることが難しい場合や放鳥までに長時間を有することが予想される場合は、県の鳥獣センターに引き渡しています。
この施設を伺ったことがいままでなかったのと、野鳥を保護された方のなかにも鳥獣センターについて知りたいと思われている方がいたので先日お願いしたフクロウのその後の様子伺いを兼ねて院長と見学に行ってきました。


↓那珂市にある茨城県鳥獣センター
P6210328.JPG

センターの周辺は木々が生い茂り、すがすがしい場所でした。
P6210331.JPGP6210329.JPG


放鳥できずセンター内で飼育されている鳥たち。
P6210334.JPG


クジャクもいました。
P6210333.JPG





センターの方に案内してもらい猛禽類のケージのコーナーに。。。
P6210335.JPG



!!!!!
P6210336.JPG


いました!
P6210355.JPG


元気そう
P6210340.JPG

P6210345.JPGP6210344.JPGP6210347.JPGP6210342.JPGP6210343.JPGP6210337.JPG

保護して差し餌をしているあいだにどうしても人に慣れしまいますが、保護されたフクロウは9割は自然に返せるそうです。
ちなみに1割は何らかの病気やけがなどにより死んでしまうとのことでした。


↓おとなりのケージの先輩フクロウ。
P6210357.JPG
バッサバッサと飛んでいました。放鳥できる日も近そう。

一個一個のケージも広く清潔で、職員の方もそれぞれの個体についてきちんと把握されていて放鳥までどれくらいかかるか、どんな食餌を与えているかなどをおしえてくれました。

巣立ちの時期に誤って巣から落ちてしまったヒナや、ほかの動物に襲われてしまった鳥。エスカレーターに挟まれてしまった鳥などさまざまな理由からけがをした鳥やケアを必要とする鳥たちが来ています。
道端や自宅の庭などで野鳥を見つけた方が当院に連れてきてくれるのですが大事そうに抱えている箱のなかをみると、ペットボトルにお湯をいれた簡易湯たんぽを用意してもらっている例、新聞紙を細かくしてふかふかなベッドを作ってもらったケース、ペットのインコから止まり木を借りて箱のなかに付けてもらっていた例、差し餌を試みようと色々な餌や道具を買ってもらっていた例などがありました。数日後に鳥の様子を電話でたずねてきた方もいます。
小さくしかも傷ついている鳥たちに気付かれる方だから細やかな方が多いのかもしれませんが、その多くのケースに小さな命に対する優しい気持ちと助けたいという強い気持ちを感じています。「ほっとけなくて」という言葉もよく伺います。
野鳥の治療は元気にして放鳥するというのが大きな目的ですのでペットの診察とは少し違いますが、小さな命に接することとそれを助けたいという人の気持ちに触れるという点は共通しているようです。
野鳥の治療も私の仕事の大きなテーマになっています。



バイバイ、フクロウ。げんきでね。





 
| 娘雑記帳 | 17:29 | comments(0) | - |
つづきと二段ベッドで眠る猫
こんにちは

先日、夫が魚釣りに行ってきました。夫曰くリールを回すのも重かったという大物のはずでしたが家族で食べてしまうと案外あっという間になくなってしまいました。なんとなく買っておいたお刺身もいっしょに並べるとまるでそれも釣ってきたかのようで華やかな食卓になりました。


1434693477498.jpg を表示しています




つづきです。

Listening to the language of apes

類人猿の声を聞く

http://www.bbc.com/news/magazine-32966907

声帯についての解剖学的発見は非常に興味深いものであった。チンパンジーと私たちののどには小さな違いしかなかった。それはまるでヒトののどのようであった。しかし、彼らはなぜ話しをできないのか?チンパンジーは奴隷にされることを恐れて黙っているという説まであった。

その後、タイソンの類人猿はイギリスのブリトルへ奴隷船に乗って連れて行かれ、ジンを飲むことやパイプを吸うことをおしえられた。ロンドンの両替所の入り口に座っているHappy Jerryという類人猿には絶大な人気がでて国王のお茶会にも招待されたほどであった。おかしな話しだが、Jerryはドレスを着てパイプを吸ったりして1970年代には紅茶の広告にもでていた。


参考写真



類人猿に関する私たちの見解は時間をかけて哲学や宗教、そして科学とともに進化し形質転換していった。
null

17世紀は、神話や宗教、科学のあいだははっきりとしていなくて動物は生き物ではなく物として扱われていた。タイソンは、それは彼らが話しを出来ないからであると推論した。ストラスクライド大学で人文学を専攻するエリカ・ヒュージ氏は、「ヒトはほかの動物とは違うということに理由はあるが、それは身体的な違いではなく精神的な違いである。事実、チンパンジーの声帯があれば話せるはずである。」と言った。

われわれヒトは、他の動物とは異なっているという議論もあるが、いかに類人猿とヒトが近いかという追求は続いている。色々な意見がある。
R.Lガーナー氏はチンパンジーに言葉を教えようとした最初の人物のひとりであったが、それには限界があった。その後の研究でボノボ、チンパンジー、ゴリラ、オランウータンは言語を介して(ヒトと同じ方法ではないが)コミュニケーションをとることが出来ることが分かった。

生まれたばかりの赤ちゃんがいる家庭に同じく生まれたばかりのチンパンジーを一緒に育ててもらって、言語を話せるように訓練させるという試みが行われた。
チンパンジーの子どもは3歳までヒトの子どもと一緒にいたが、ほんの数語だけ発音は悪く発語するだけであった。同年代のヒトの子どもであれば100くらいの単語は話せるであろう。
明らかなのはチンパンジーは口や喉を使って私たちヒトのように声をだすことはできない。野生のチンパンジーは興奮したときのみ発声し、日々の生活では非言語コミュニケーションが重要になる。
これがアメリカ手話法(Ameslan;American version of sighning)を使っての研究に応用された。これが類人猿を理解するターニングポイントであった。チンパンジーはすぐに200の単語やフレーズを学び、さらに単語を合わせて新しい概念を伝えるようになった。たとえば有名なチンパンジーのワシュ―は池にいる白鳥を見て、水と鳥という手話を合わせることで自分で'名前‘を作った。

数十年をかけて私たちは独創的な方法でチンパンジーで実験をしている。70年代と80年代はチンパンジーの言語研究の黄金時代でした。チンパンジーは絵を見るとそれを表す文字のボタンを押すことで食べ物が与えられた。
Kanzi(注;ボノボのカンジ。ジョージア州立大学言語研究所にて多くの言葉を理解することが確認されたボノボ。)は単純な文章なら作ることができたし、彼がなにをしていたか。さらには将来的になにをしたいかについての文章を作ることができた。
これから類人猿はヒトをコピーしただけではないことがわかる。

前世紀ヒトは類人猿をジャングルの獣とみなしていたが、いまはインテリジェンスなコミュニケーションがとれる関係へと変化した。遺伝学的研究により、ヒトとチンパンジーはネズミなどより10倍以上も近縁であることが分かっている。タイソンのチンパンジーはフォークを使ったが、タイソンのベッドを汚すような'悪い行動’(bad behavior)もして、私たちを楽しませるようなこと、ぞっとさせるようなことを同時にした。この類似性だけでなく相違性が私たちにスリルを与えるのであろう。
類人猿の言語について謎は残るが、彼らがいかに私たちに近い存在であるかについての探求は続く。


■読んでみての感想■
話しをできない理由は声帯の位置のための説が有力なようです。それだけの違いなのか形態の些細と思われる違いは遺伝的相違としては大きいのか。。ではありますが。
記事では霊長類の言語研究の歴史がさらっと書かれていますが、彼らがヒトと近縁であるがゆえの扱われ方の問題。宗教、政治などの時代的なコンテクストに科学が影響を受けた歴史にも触れられていました。

記事には話す以外のツールでコミュニケーションをとった例が出てきました。
自分の意思を音声キーボードで伝えるボノボのカンジは有名です。また今回の記事に詳しくはでていませんが、手話を使うゴリラのココも有名だと思います。死の概念もあったと言われるココは「死ぬとどこにいくのか」と問われると「苦労のない 穴に さようなら」と答えたという話し。ココが可愛がっていた子猫がいて、その子猫が交通事故で死んでしまったことを伝えられたとき、ココが沈黙のあと「話したくない」と答えその後子猫への愛情や悲哀を手話で表し続けたエピソードが残っています。

↓ココ



チンパンジーのワショーは、彼女が慕っていた飼育員が妊娠するとそれを非常に喜び、飼育員のおなかに注意を払い手話でおなかの赤ちゃんの様子を聞いていました。この飼育員がある日突然仕事を休むと飼育員になぜ会いにこなかったかを彼女は手話で伝え、飼育員はワショーに「私の赤ちゃん死んだ」と流産していた旨を伝えるとワショーは手話で「泣く(cry)」「お願い ひと 抱きしめて(please person hug)」と伝えたというエピソードがあります。

これらのエピソードに関しての様々な見解の存在やガンジ、ワショー、ココがその種のなかで稀有な個体であった可能性はあると思いますが、この話しを知った時こころが大きく動かされた感じがしました。

生態や種により異なる身体構造に触れることも動物にひかれる理由ではあるのですが、やはり私は動物とコミュニケートすることがなにより好きです。コミュニケートできると楽しく嬉しい気持ちになりますが、同時に動物に接するうえで彼らの尊厳の維持というか、ひとの都合だけで彼らの身体や精神を拘束してしまうことがあってはいけないとはっとした思いになることもあります。
彼らの意思や感情、認知能力に接することで彼らが彼ららしく生きるための生存権のようなものを意識するのかもしれません。
ペットや家畜などはそもそも自然界とは異なる環境にいるという考え方があって、そうであったとしてもそのなかで彼ららしくいることに近い方法があるならばそれを選択できたらと思っています。








二段ベッド風

だらーん








 
| 娘雑記帳 | 14:59 | comments(0) | - |
ふくろう博士、サルたちの言葉
こんにちは

「ふくろうはエサを食べるとき目をつぶりますが、それは何のためでしょう」というクイズを夫にだしたら、「おいしいから」という答えが返ってきました。ほんとうの答えはエサである動物に目を攻撃されないためだそうです。
「おいしい、おいしい」と目をつぶってもぐもぐ食事をするふくろうを想像してしまいました。

メルヘンな想像でふくろうの記憶が刺激されたのか、ふと『ふくろう博士』を思い出して調べてみたら『ふくろう博士』(家庭教師センター主宰の教育評論家古川氏)と自称しているが正式な学位としての博士号はない。との記述に行き当たりました。『ふくろう博士』の息子は獣医師になって『ふくろう博士Jr.』と称していたこともあるそうです。調べてみるものですね。知らなかったことばかりでした。


 

Listening to the language of apes

類人猿の声を聞く

http://www.bbc.com/news/magazine-32966907

ヒトと類人猿の類似性は長いあいだ科学者を魅了してきた。

「あなたが類人猿の目を見るとそこに知性を感じるだろう。自己意識を持つ動物はあなたを見て、あなたを鑑定している。」と長年、自然界で類人猿を観察してきた霊長類学者の Charlotte Uhlenbroekは言った。
「彼らが私たちを見るとき彼らになにをすべきか」ということを考えるだろう。

Bonobo


類人猿とヒトは地球上で非常に近い関係にあり切り離して考えることはできない。これほどまでに人類を魅了する存在はないだろう。とガーナーは書いた。
ガーナーは実際、西アフリカでチンパンジーと暮らしヒトとの差異を識別しようとする最初のひとりであった。
彼はその物理的な類似性だけではなく、霊長類の社会的きずな(social bonding)や感情、子育てにおいてもその類似性を指摘した。

しかし、彼がもっともそそられたのは彼らの言葉についてである。
彼らは互いに話しをしあっているように見えた。類人猿の発声には特徴があった。とガーナーは記した。
話し手(Speaker)は使用する音の意味を理解して、伝えるという明確な目的を持ち発声を使っている。常に明確な相手にあてて発声されていて、たいてい発声の宛先はひとつであるようで、条件によって発声の音量やピッチを調節している。思考の媒体として音声を使っていた。
他も含めて多くの事実により彼らが話しをしてきたことがわかり、それは長年にわたり私たちヒトを魅了してきた。



1698年1月、解剖学者のエドワードタイソンはチンパンジーの解剖結果を調査結果を提示するために王立協会の前に来た。その若いチンパンジーはアンゴラからイギリスに来たが、船のなかで顎をけがしてその感染症により亡くなったがそれまでの二ヶ月間は生存していた。彼は結果を他の類似猿、ヒトと比較し論文を書いた。
チンパンジーの筋肉や骨などすべての臓器は計測され、チンパンジーが船のなかで乗務員にどのように扱われたかも記された。
チンパンジーは服を着せられテーブルで食事が与えられた。乗務員たちは近い`親戚’を見ながら自分自身の人間性の本質を見ようとしていた。

※類人猿;中型の霊長類を示す通称名。

…つづく

■読んでみての感想■
類人猿は私たちと遺伝的に近縁であるからなのか動物として非常に魅力に満ちているからなのか分からないですが、いつも私たちの興味を引き付ける存在であると思います。
知能的にも高等である類人猿同士がどのような方法でどのようなコミュニケーションをとっているのか興味があります。またひとや他の動物のそれとの違いはどうなっているのでしょうか。
このブログでも動物や虫のコミュニケーションについてのさまざまな記事を読んできましたが、そこでは動作や鳴き声、フェロモンなどを介して情報が伝達されていました。類人猿は私たちの「ことば」と同じ回路で伝えているのか。あいてはどのように「わかる」のかにも注目したいと思います。



梅雨入りなのですね。
少し前にはつぼみだったあじさいも。。。


満開です。


暑かった日、このまま夏になってしまうのかと思っていたらちゃんと梅雨が来ました。




網戸越しにくねくねする愛猫。
| 娘雑記帳 | 17:23 | comments(0) | - |
鳥の話しのつづき
こんにちは

1871年に廃藩置県で茨城県が制定された日である11月13日が『茨城県民の日』に定められています。
でも実はその日は11月14日であったというニュースが出ていました。少なくとも30年以上は誤った情報が続いてしまったとのことです。
どっひゃーってかんじですね。

子どもの頃は県民の日は学校はお休みになるし(でも、この習慣は関東の一都5県に限るとのこと)、ディズニーランドでは県民パスポートで割引になるしと嬉しい日ではあったのですが、まさか間違っていたとは。。。このまま県民の日は11月13日でいくのでしょうか。13日と14日と両方お休みになるなんてことはないでしょうしね。どうするんだろう。






The girl who gets gifts from birds

鳥から贈り物をもらった女の子

http://www.bbc.com/news/magazine-31604026

カラスと仲良くなるためには一貫した行動をとることが大切である。とワシントン大学の野生動物学が専門のJohn Marzluff教授は言った。

カラスたちはどんな食べ物を好むか?殻つきのピーナツが良い。と彼は言った。それは高エネルギーな食品であり、殻つきなので置くと音がするのでカラスが気付きやすい。
Marzluff教授らはカラスとカラスをエサを与える人々について調査をした。すると、カラスとエサを与えるひとの間には非常に個人的な関係が存在する。そこには間違いなく双方間のコミュニケーションが存在し、彼らはお互いのシグナルを理解している。とMarzluff教授は言った。
カラスたちは飛び方、いかに近づいていくか、どこに座るかで互いにコミュニケートしている。ひとは’カラスの言語‘を理解しカラスは人間のエサのあげかたのパターンや姿勢を理解していくのである。彼らは互いに知り始め、信頼し始める。そして時にカラスは贈り物を残していく。

しかし、カラスの贈り物は保証できない。カラスがいつも贈り物をしてくれるわけではない。とMarzluff教授は言った。実際、教授自身も個人的に贈り物をされたことはない。しかし、教授はカラスが人々にした多くの贈り物を見てきた。
すべてのカラスがキラキラしたものを持ってくるわけではなく、カラスは彼らの仲間に贈るような贈り物を持ってくることもある。
求愛給餌(参照:求愛行動のひとつ。繁殖相手としたい異性に獲物を差しだそうとする行動)として死んでいるカラスのヒナを贈り物として持ってくることもある。


Gabiもいくつか不快な贈り物をされている。彼女の母親は腐敗したカニの爪を贈られたことがある。


Gabiの母親であるLisaは定期的にカラスやひととの相互関係の様子を写真に記録した。
Lisaがもっとも驚いた贈り物は、1週間前に近所でワシを撮影しているときに彼女はレンズキャップをなくしてしまったときであった。彼女がレンズキャップを探す必要はなかった。なぜならそれは鳥の水浴び場に置いてあったのである。
カラスがそれを持ってきたのか?Lisaはカラスのしたことだろうと想像しながら、その時の様子を見るためにコンピューターにログインした。すると、カラスがレンズキャップを持って庭に現れ歩いて水浴び場に行きそれを洗っている姿が記録されていた。

カラスの行動が意図的であったと確信した。私たちの行動を見て知っていて、私が落としたことも知っていてそれを返そうを決意したに間違いないだろうと彼女は言った。


■■読んでみての感想■■
カラスに対して根気強い態度を示すことで関係が相互のものになっていく様子がわかりました。
知能が高いカラスですので、その反応も非常に高等でした。
カラス以外でも動物と良好な関係を築こうとするときには、同じことを繰り返すということが重要になると思います。ただ繰り返すだけではなく相手が不安や恐怖を抱かない範疇で、相手にこちらの行動の意味を伝えるように踏み込むことでインタラクティブな関係に一歩近づくのかもしれません。動物と相互に良好な関係を持つ人の態度は一貫していてとても静かなものであるように思います。非常に感覚的な部分もあるのかもしれませんが。。。
今回の記事のように行動の記録やカラスの贈り物の収集から行動の傾向がうかがえるようです。獣医大生時代に経験した動物の行動観察でも記録の重要さを感じたことがあります。行動を定点や個体などあるものに注目して記録をとることで行動の傾向がよくわかりました。ある個体に注目することでその個体に関係する別の個体の行動もが、マインドマップや樹状細胞のように見えてくることを思い出しました。






↓古紙古布の日の前日。

なぜ箱を畳んでしまう。と抗議の箱好きの家族や古紙古布【コシコフ】がロシア人の名前っぽいと言いだす家族がいたりと古紙古布の日は家族が思い思いに過ごしています。



 
| 娘雑記帳 | 16:26 | comments(0) | - |
鳥からの贈り物の話し
こんにちは

先日、『来熊』という表現をはじめて知りました。熊本に来るということだそうで少し調べてみると、地元新聞などでそれぞれに使われる表現だとか。

北海道:来道
広島:来広
鹿児島:来鹿
松山:来松
仙台:来仙 
などがその例だそうです。


来熊が圧倒的にかわいいですね。来熊というと、くまがぽくぽくと歩いてこちらへ来るようなのどかな印象を持ちましたが、じっさいくまがこっちに来るんだとするといろいろ穏やかではいられないのでしょうが。。。
猫熊、白熊、穴熊…
ちなみに来熊、読み方は【らいゆう】というらしいです。らいくまじゃないんですね。



また鳥の記事を読みました。
The girl who gets gifts from birds

鳥から贈り物をもらった女の子

http://www.bbc.com/news/magazine-31604026

庭の鳥を愛するひとは多いがその愛が相互である場合は少ない。
シアトルに幸運な女の子がいた。
彼女は庭に来るカラスにエサをあげていたら、カラスが彼女にお返しの贈り物を持ってきた。

8歳のGabi Mannはダイニングテーブルにビーズの入った容器を持ってきてふたを開けた。これは彼女の大切な宝物である。

「似ているものがいくつかあるのが分かると思います。でも触らないで」と女の子は言う。彼女は弟が触らないようにそう言った。そのあと彼女は嬉しそうに笑った。

箱のなかの小さなビニール袋のなかにそれらは入っていた。
あるラベルには“2014年11月9日午後2時30分。黒のエサ台。”と書かれ、なかには電球の壊れたバルブが入っていた。
ほかの袋には海の波で削られた茶色いガラス片があり、Gabiによって”ビール瓶のかけら”と記されていた。
それぞれのアイテムは個別に包装され分類されていた。Gabiはラベルを引き出し袋から彼女のお気に入りのひとつだと言うものを取り出すと、出来るだけ良い状態で保存したいのだと言った。

小さな銀玉、黒いボタン、青いペーパークリップ、黄色いビーズ、色あせた黒い部品、青いレゴのピースなどがあった。多くのものが痛み汚れていた。これらは奇妙な取り合わせであるが小さな女の子Gabiにとっては金よりも大事なものである。


Gifts given by the crows

Gifts given by the crows


彼女自身がこれらを集めたのではなくて、どれもカラスが彼女に贈ったものである。
彼ら(カラス)からいかに愛されているかの証拠であると彼女は言う。

近所のカラスとGabiとの交流は2011年、偶然に始まった。
当時、4歳だった彼女は食べ物を落としてばかりいた。ミニカーを拾おうとすると手に持っていたチキンナゲットを落とす。といった具合だった。落ちた食べ物を拾ったカラスは、彼女が次の食べ物を落とさないかと彼女を見ていた。
彼女が成長すると、バス停で彼女はカラスとお弁当を共有することで彼らの気を引いた。それに、彼女の弟も参加するようになった。

Gabiの母親のLisaは、娘が学校へ持って行ったおひるごはんのほとんどをカラスにあげていることを気にしていなかった。
彼女は娘が興味を持つまでカラスに興味を持つこともなく、鳥について考えたこともなかったが、娘が動物を愛し、シェアしていることを喜んだ。

2013年、ふたりはカラスのために毎朝裏庭のエサやり場に新鮮な水と食べ物を用意している。
Gabiは芝生のなかにドッグフードを埋める。カラスたちは大声でその事実を伝え合っている。
これらがルーチンに行われるようになると`贈り物’が始まった。
彼らはピーナツを受け取ると空のトレイにキラキラしたものを残すようになった。−それはイヤリング、ちょうつがい、磨かれた石など。
それにパターンはなく、カラスの口に収まる小さなサイズでキラキラした贈り物は散発的に出現した。
ある時のものは、`ベスト’と書かれた金属であった。

Gabiは「彼らが友達と思っているかどうかわからないけど」と言いながら、カラスたちがマッチング・ネックレスを付けているところを想像して笑った。

↓参照:マッチング・ネックレス





…つづく


■■読んでみての感想■■
かわいらしい記事でした。
動物の生態や行動に興味を持つということは自然なことで、興味を持ちその気持ちを満たす方法は実際に動物に触れること、動物園にいくこと、本を読むことなど機会は多くあるように思います。
しかし、動物からのアクションに接することは一歩踏み入らなければなりませんので、その機会は貴重と言えるかもしれなません。
今回の記事では知能の高いカラスが相手でしたので、高等なコミュニケーションの様子が垣間見れました。
そしてGabiちゃんがカラスからの贈り物を大切に保存している様子や嬉しそうにカラスの話しをする様子がかわいらしかったです。娘の好きなものに理解を示しおおらかな態度でいるお母さんも魅力的でした。

診察室でも小さな子どもたちが動物の付き添いで来てくれることがあります。詳細に動物の普段の様子やいまの状態、その動物が本来好きなことなどをおしえてくれることがあります。そのときの子どもたちがこちらに伝えようとしているのがひしひしと伝わってきて、彼らの大切なペットに獣医師として接する意味を意識し気持ちがしゃんとすることがあります。Gabiちゃんの様子は診察室に来る子どもたちの様子と少しかぶるところがありました。
続きが楽しみです。




↓春だ!と思ったらきょうは雪でした。







また冬?




 
| 娘雑記帳 | 17:03 | comments(0) | - |
カップケーキ猫と渡り鳥

こんにちは
今年もよろしくお願いいたします。
私の箱好き猫は、今年も箱を見つけては入ってみるというポリシーでいるようです。
今回はカップケーキ風。。。
P1150202.JPGP1150197.JPGP1150194.JPG
ねこなべに続くでしょうか。。


渡り鳥の記事を読んでみました。


Flock co-operation: Birds take it in turns to lead

協力して飛ぶ鳥の群れ
http://www.bbc.com/news/science-environment-31060155


Northern bald ibises flying in formation (c) Markus Unsöld
鳥たちはリスクある移動に重要なエネルギーを節約するために互いに協力している。


研究者は群れで飛ぶ鳥たちの’社会的ジレンマ’(注:社会において個人の合理的な選択が社会としての最適な選択に一致せず乖離が生じる場合の葛藤/ジレンマのこと)を研究した。
研究チームはホオアカトキのように大きな鳥の群れが、移動時に「V」を形成維持するのを追跡すると、前方にいる鳥の発生する気流を後方の鳥が利用しエネルギーを節約していた。

渡り鳥のオーストラリアからイタリアへの1500kmの移動は非常にリスクが高く、30%は生存しない。

Working in Pairs
研究者たちへの協力者により鳥の追跡をすることができ、マイクロライトエアクラフトの後ろを飛ぶよう訓練した。
このプロジェクトの目的はホオアカトキをヨーロッパに戻すことである。ホオアカトキは狩猟により追われてしまったので、
移動ルートにナビゲートするための訓練がされた。
鳥にそれぞれGPS付きの追跡装置を装着し正確に彼らの位置情報を確認した。
鳥の位置がずれたときに鳥がどのようにどこに飛んだかを慎重に分析すると、鳥たちが先頭を行くものとその後を追うものがペアを作り繰り返しその位置を交換し合っていることが分かった。
彼らは先頭にいる時間と先頭に続く位置にいる時間には明確な相関があった。鳥Aと鳥Bがそれぞれ先頭にいる時間というのは
ほぼ正確であるが、鳥たちはそれをはばたきで測っていた。
研究者らは鳥たちが何らかの動作で協力していることは予想していたが、それが非常にシンプルで明確な方法であったことに非常に驚いた。
長距離の移動は鳥たちにとって非常に大きな負担であるのでエネルギーを節約することは彼らの生存率を上げるために非常に重要である。
ひとつの群れがあると、鳥たちはその全体を見ることは出来ないのでそれぞれが隣の鳥を見るというシンプルな作業が大事なのである。


■■読んだ感想■■
渡り鳥の話しでした。つくばにもたくさんの野鳥がいますので、渡り鳥を見かける機会もあると思います。連隊を組み長距離を移動する渡り鳥が規則的に繁殖地に現れる姿には興味をそそられます。

記事からさらに少し調べてみますと、先頭にいる鳥のななめうしろに位置することで先頭の鳥が羽ばたくことでうまれる風と上昇気流の両方を利用することができ、V字を組むことでそこから外れても風の影響で元の位置に戻る力が働くそうです。
このような結果はGPSや超小型の加速度測定器によりもたらされるようです。
動物の行動や身体の構造について知ろうとすると、いつもそれらは非常に効率良く構成されています。そして、その効率の良さは種の存続という大きな目的に向かっていることがわかります。
多種多様に存在する動物ではありますが、目的という点からみると地球上の生命として同じ単位にいることを感じます。

今回の記事を読みながら、鳥瞰(バード・ビュー)という言葉を思い出しました。鳥瞰というとどこか悠然とした穏やかなイメージを持っていましたが、渡り鳥の飛び方を知るとそれが気流やエネルギーに配慮しち密に制御されたうえに成り立つことであるのがわかり少しイメージが変わっていく気もします。。。

今まで読んできた記事にもいくども動物の生態や行動がGPSや加速度計で測り数値化されていました。数値化されることで行動が検証され、その意味について分かることも多いです。
今後もそのような視点から動物の行動や生態を見ていこうと思います。




↓お正月、家族が炊いた黒豆を使って豆大福を作ってみました。

一見うまくいったようですが、ひっくり返すとあんこが飛び出していたので食べるのに少しこつが必要でした。でも、味は美味しかったです。


 
| 娘雑記帳 | 17:11 | comments(0) | - |
続きとテレビっ子。
こんにちは
先日、院長に頼まれたコーヒーを買いに行きました。
「粉にしますか?豆のままですか?」と店員さんに聞かれ、「こめでお願いします」と答えてしまいました。
粉(こな)と豆(まめ)がなぜか混ざってしまったのかもしれません。

きょとんとする店員さんにもじもじしながら「あ、コナでお願いします」と言いなおしました。
「あ、間違えました。こめんなさい」とだじゃれを交えて返せればよかったのに。。



さて、続きです。

Training Dogs to Sniff Out Cancer

http://well.blogs.nytimes.com/2014/09/10/training-dogs-to-sniff-out-cancer/

次のステップは診療所でも癌を検出できる機械を作ることである。
それにはナノテクノロジーの専門家である大学教授の出番である。
この教授はサイボーグセンサーと呼ばれる優先的にある特定の化合物と結合した一本鎖DNAとカーボンナノチューブからなる生物学、機械的コンポーネントを開発している。これにより理論的には犬が選択した化合物を単離し検出することができる。

私たちは効果的に`におい測定器(electric nose)’を構築している。と言い、卵巣癌センサーのプロトタイプの完成には5年程度かかると教授は加えた。
一部の専門家はそれに対し懐疑的である。
卵巣癌検出の研究を評価してはいるけれども、この研究の価値を見出すことが出来ない。と癌の専門家は言った。
ひとつの課題は癌検出センサーは癌の特定のタイプに固有の揮発性化学物質を検出する必要があるということである。
非特異的なこともある。揮発性化学物質が重複することもある。-結腸癌、乳癌、膵臓癌、卵巣癌と重複する場合、何を意味するのか依頼する必要がある。
そして、卵巣癌が検出できるようになったとしてもそれが治療が可能なほどの早い段階で検出できるかには疑問がある。

スパニエルのマクベインは議論を知らないまま、癌センターのなかでテニスボールを追いかけている。


■■読んでみた感想■■
癌探知犬の研究の難しさも感じられました。
多臓器への影響、正常な生体機能への影響など悪性腫瘍としての癌の特殊性がゆえなるべく早い段階で病気を発見することが重要になるでしょうから、探知犬による癌の検出は精度が高くなくてはなりません。そのためなかなか実用化が難しい側面もあるのかもしれません。
ただ、癌に限らず病気の検査そのものがひとや動物にかける負担はとても大きいです。体調が悪いときはもちろんですし、入院や通院すること、検査自体の心身へのストレスは大きいものでしょう。癌探知犬により検査の負担が少しでも軽減されることが期待できると良いなと思っています。
最後の一文に探知犬であるマクベインのスパニエルらしい陽気な姿の描写がありました。仕事の大きさにひるむことなどもちろんなく、ひとのそばにいることを好みほめられれば無邪気に喜ぶ犬らしい姿を維持したまま彼らの能力を生かし私たちの生活が良くなることがあればそれは素晴らしいことだと思います。




↓我が家でいちばんのテレビっ子。




□冬季休診のおしらせ□
12月27日(土曜日)まで通常診察となり、12月28日(日曜日)から1月4日(日曜日)は
休診です。1月5日(月曜日)から通常通りとなりますのでよろしくお願いいたします。


 
| 娘雑記帳 | 15:00 | comments(0) | - |
CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
what's time is it now?
twitter
モバイル
qrcode
LINKS
PROFILE