母娘雑記帳‐つくば市・榊原動物病院発行

榊原動物病院の母娘獣医師の日常
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トトロと昆虫
こんにちは
昨夜、テレビで『となりのトトロ』を見ました。
何度見てもほのぼのしますね。トトロのおなかが気持ちよさそうだとか、三鷹のジブリ美術館ので良いから一度猫バスに乗ってみたいなどと思いながら見ておりました。

ちょっと気になって調べてみたらサツキ12歳、メイちゃんは4歳、お父さんは32歳で大学でポスドクとして働いているんだそうです。
‘お父さん’のプロフィールに衝撃を受けました。

じつは私も今年32歳になるのですが、トトロのおながが気持ちよさそうだとか猫バスに乗ってみたいなどと思っている場合じゃないですよね。
当たり前の話しですが、来年になったら‘お父さん’の年齢も超えるわけですものね。







さて、今回はゴキブリの話しです。
Why cockroaches need their friends
http://www.bbc.co.uk/nature/17839642
ゴキブリに仲間が必要な理由


あまり人気のないゴキブリであるが、彼らが非常に洗練された社会を持っていることが最近の調査でわかった。
ゴキブリは部屋のすきまなどに見えづらい場所に逃げ込み、私たちの家のキッチンや汚いであろうホテルやレストランにざわざわと出てくる。
私たちは彼らを害虫とみなし彼らの行動を軽蔑してきた。


研究者はゴキブリのぞくぞくとするような動きは私たちが思うよりも洗練された意味があるということを発見した。
昆虫たちの隠された生活を研究すると、ゴキブリが非常に社会的な生活をしていることがわかった。
彼らは一緒に暮らしているけれど世代の違う家族と、じぶんの家族を見分けることが出来るのである。
ゴキブリはひとりでいることが好きではなく、ひとりでいると病気になってしまうほどである。
そして彼らは密接平等な社会のもと社会的なルールに基づいて生活している。

ゴキブリのなかの特定の種をさらに研究することで、私たちを含む動物の社会の進化について洞察出来るだろう。
昆虫のなかには社会的スキルの高い種もいる。
アリ、シロアリ、ハチ、スズメバチなどは‘真社会性昆虫’と言い、非常に社会性の高い行動を示す。
ゴキブリは様々な世代が同居することが知られているが、彼らがいかにお互いに影響し合って生活しているかについてはあまり知られていない。

社会性昆虫についてのジャーナルにそれについて書かれている。
ゴキブリには4000種近くいて、そのうち25種が人の近くで暮らしている。
そのなかでもチャバネゴキブリ(Blattella germanica)とワモンゴキブリ(
Periplaneta
americana)
について研究されている。

ゴキブリのグループは日中は暗い壁の割れ目などの狭い場所やパイプのなかにいる。
夜になるとこのグループ(研究者はこれを群れという)は、個々で食糧や水を探しに行くのである。
ゴキブリはたむろしていないと‘孤立症候群’に苦しむのである。
例えばチャバネゴキブリとワモンゴキブリはひとちぼっちになってしまうと、脱皮するのに時間がかかってしまう。
若いゴキブリというのは正常な成長の段階で身体的な接触が必要となるようである。

2010年、ゴキブリたちが食べ物について話しているということが研究者によって報告された。
Lihoreau博士によるとゴキブリは化学物質を分泌することで食べ物のある場所についての情報を交換していることがわかった。
じぶんの身体からでるクチクラという炭化水素を使って、隠れる家にはどこが良いかなどの情報交換をしているのである。
時々、ゴキブリたちは化学物質入りの糞をレール状に残し、他のゴキブリが情報を得られるようにする。

そしてこの化学物質によって互いを認識することもでき、相手が近しい関係か(血縁であるかどうか)そうでないかを区別することもできる。
この‘血縁認識’というのがゴキブリの社会では重要な役割を果たしていると考える研究者もいる。
この認識が‘近親交配’を避けることができるのである。

ゴキブリの隠された社会でもっとも印象的なのは、彼らは社会的な群れを形成し‘集団的意思決定’をすることであろう。
例えば隠れ場所を見つけるときもそのグループ全員が同じ選択をするのである。食べ物を見つけるときも同じである。
グループ全体が速やかに恩恵を受けられるような選択をするのである。

ゴキブリは異なる世代がひとつの隠れ家(シェルター)に暮らし、互いに依存している。
ゴキブリは他の真社会性昆虫と比べると平等なのである。
ハチなどに比べるとゴキブリたちは仲間のなかで平等に繁殖することができる。

ゴキブリたちは、先代の恩恵を受け社会化を洗練させているようである。



■■読んでみての感想■■
今回は趣向を変えて昆虫の話しでした。
「ごきぶりを一匹見たら、○○匹いると思いなさい」というのはよく聞く話しだと思いますが、それを少し説明できるようになったかもしれません。


今回は昆虫でありましたが、いままでの動物の集団における社会性という大きなテーマにリンクする部分があるように思い興味深く読みました。
記事に出てきました’真社会性’の特徴について調べてみますと以下の定義付けがされていました。
  • 共同して子の保護が行われる
  • 繁殖の分業、特に不妊の個体が繁殖個体を助けること
  • 少なくとも親子二世代が共存、子の世代が巣内の労働をする程度に成長するまで共存する

    動物においても昆虫においても、同種の遺伝子の保存というのは非常に重要なファクターであることは間違いないようです。遺伝子の保守が何より優先すべき事項で、個々の生存ではなく、総括的に遺伝子が保守されるよう行動することも多いようです。
    遺伝子保守のために‘社会’を築くことがあるとすると、高い社会性を持つに至った動物たちのその背景を探してみても面白いかもしれません。


  • いつかの記念写真。
    無理やり協力を賜ったので猫が不機嫌。

    | 娘雑記帳 | 20:00 | comments(0) | - |
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