母娘雑記帳‐つくば市・榊原動物病院発行

榊原動物病院の母娘獣医師の日常
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花火恐怖症のつづき

こんにちは

先日、土浦学園線を車で走っておりましたら、
『薄暮運転注意』という警察からのおしらせの旗(横断幕?)を見かけました。
運転中だったのと、【薄暮】という言葉になじみがなかったのと相重なり『野暮運転注意』と見間違えてしてしまいました。
「たしかに野暮な運転は困りますよね」などと思いながら通り、次に通ったときにようやく見間違っていたことに気付きいまに至ります。

昨日も見間違いの話しを書いたので、ついでに今日も書いてみました。
こんな継続はだめですね。もう書くことがないようにしゃきっと生活していこうと思います。




さてさて、昨日の続きです。

Fireworks Phobia
http://www.veterinarypartner.com/Content.plx?P=A&S=0&C=0&A=1657
花火恐怖症

Training
トレーニング
怖がりな犬たちに対して、あなたがすべき最善の方法は、彼らが恐怖を感じる前にその兆候を読み取り対処することである。
理想的には花火から離れて騒音も聞こえないけれど、騒音を出している人(花火をしている人)が見える位置に犬を連れていく。このやり方が多くの犬を救うだろう。

食欲旺盛な犬であれば、‘おやつ’を使ったゲームに夢中にさせることで、騒音から気をそらせることが出来るだろう。
犬は訓練や経験に基づいた本能を刺激するような行動をするときは、心身ともに恐怖や痛みに鈍感になるのである。

人と犬がより強固で充分な相互関係を持つと、遠くの騒音(花火)の心配をしなくて良くなるのである。
人がおもちゃを投げて犬がとってきたり、互いにひっぱりあったりする遊びは犬の恐怖心を中和するだろう。
そして少しずつ犬といっしょに花火のほうに近づくのである。その時は急いではいけない。犬の敏感なこころに配慮しながら少しずつ近づくようにする。
もし急ぎすぎて近づきすぎたならば、犬が恐怖を感じなくなるまで遠くに離れるようにする。
このようなタイプのトレーニングではゆっくりやることが、近道なのである。怖がってしまうとトレーニングに失敗するので、そうならないようにゆっくりやることが難しい。

Prevention
予防策

花火をしている人がいるときは、屋外に犬をひとりにしない。犬が恐怖になるとフェンスのなかでパニック状態になり、いなくなってしまうこともある。
もし十分なトレーニングプログラムをこなせないときは、犬に明るく心のこもった態度で接するようにする。怖がりな犬に対してはあわれんだような声をかけたり、接したりしてはいけない。
自信を持って明るく犬に接して、ほめてあげるようにする。

耳に感染があるときは、騒音が普段以上につらいことがあるので、耳のケアはきちんとしてあげなくてはいけない。
耳に何か病気があるときや、耳が垂れている場合は特に注意が必要である。
犬はどこか痛いところがあると本能的に隠そうとするので、犬の身体のコンディションには十分に配慮することが大切である。

恐怖というのは一般的に、犬から犬、人から犬と伝染する傾向がある。
もし花火恐怖症の犬を飼っていてさらに新しい犬を迎えようとする場合は、先住犬の花火恐怖症になんらかの先手を打っておけば次の犬のためにもなるだろう。


Extreme Cases
極端なケース

獣医師や行動学の専門家によって問題行動の修正プログラムをたててもらったり、薬物治療が有効がどうかを判断してもらうことも有効である。
花火恐怖症の犬は花火の最中はせまい場所に閉じ込めることも有効である。犬は暗くて静かで狭い場所で休む傾向にあるためである。


■■読んでみての感想■■
いままで読んできた記事や論文と趣が異なる記事でした。
著者はトレーナー(訓練士)とのことでしたので、非常に実践的な内容だったからかもしれません。
非常に細やかなところも配慮された文章から著者の経験が生かされているような気がいたします。耳の問題にまで気を配るところは非常に現場主義で好感が持てる文章だったように思います。

花火恐怖症の克服に今回の記事がどの程度参考になるかは自信がないですが、根気強く犬と接するという著者の考えには深く共感しました。

犬に何かを覚えてもらう時、何かになれてもらう時というのはよくあるシチュエーションです。
その時、ヒト側に求められるのはゆっくり気長に取り組む態度ではないでしょうか。即効性の追及やスパルタな態度は有効ではないというのが私の大きな方針です。(私自身がスパルタにふるまうのが好きではないせいもあるかもしれませんが・・・)
とにかく少しずつ犬のペースに合わせて、気づいたら犬も馴れていた(出来るようになっていた)というのが理想のかたちのように思っております。
そして特効薬的な方法を求めるのではなくそれぞれの犬に合った方法、ペースを見つけることが非常に大切なのでしょう。

犬の反応や態度を細かく観察しながら、ひとつひとつ階段を上るように出来たことを犬とともに喜び合うことでより関係性が深まったり、関係性そのものに愛着を持つことが出来るように思います。
今まで私が暮らした犬たちとはそうでした。気長にやって気づいたら互いにとても深い相互関係を築くことができました。それは犬と暮らす上での何よりの喜びであると思います。
犬との生活をぜひ‘気長’に楽しんでください。



↓おすまし顔の愛猫



↓あたま隠して。。。

私の祖父の座右の銘は「のんきに根気」だったことを思い出しました。彼も犬好きだったと聞いています。






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