母娘雑記帳‐つくば市・榊原動物病院発行

榊原動物病院の母娘獣医師の日常
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犬の足の裏
こんにちは
週末は大学時代の友人の結婚式に行ってきました。
結婚した友人はすがすがしい感じでとても綺麗でした。

同じく出席していた大学時代の同級生にも久しぶりに会うことが出来ました。
私と同じように親が獣医師で、親と共に生活をし一緒に働く友人も何人か来ていて話しが弾みました。
親獣医があちこちにカルテを書くためのペンを置きっぱなしにして困るなどの話しなどで盛り上がったのですが、だいたいみんな感じることは同じなのですね。
親が上司で同僚のいない生活をしているので大きく外れていないか心配になることもあるのですが、だいたい同じで良かったです。







さて、前回前々回とうさぎのクリッカートレーニングの記事を読んでいたのですが、まさかのシステムエラーで原文の元記事が見られなくなっていましたので、別の記事を読んでみました。

Pet dogs keep their feet from freezing
http://www.bbc.co.uk/nature/16426276

犬たちは足の裏にある特殊な循環システムにより冷たい地面から守られている。

日本人研究者は電子顕微鏡を使って犬の足の裏の内部構造について調べた。
彼らは犬の足の裏に、動脈から静脈へと冷たい血液を循環するシステムがあり、それがあるために身体に冷たい血液が回らないことに気付いた。
このシステムはペンギン、イルカなどほかの多くの動物でも確認されている。

(詳しくは→
Veterinary Dermatology.)

北極圏のキツネやオオカミはそれにより体温を保持し適応していることが知られていて、先の研究によると犬の足の組織はかなりの低温化でも耐えられることが分かっている。
日本のチームは家庭犬の足の裏においてもその能力が備わっていることを確認した。

電子顕微鏡を使用して、犬の足の裏の内部構造を確認したのである。

肉球の動脈と静脈は非常に近接し、冷えた血液を身体に循環させないシステムをもっているのである。
冷たい地面などにより足の裏の静脈が冷たくなると、心臓からあたたかい血液が汲みだされそれが近接する動脈へ伝わり体温を保持しようとするのである。
したがって身体を巡る前に血液はあたためられて、体温が低下するのを防ぐのである。

Cold specialists

南極のペンギンの翼や足に対向流熱交換システム(counter current heat exchange system)があることはよく知られているとこの教授は言った。
そして、家庭犬の足の裏にもこのような素晴らしいシステムが存在することを知って非常に興奮しているとも述べた。

今まではこのような特殊なシステムが家庭犬に存在するとは思われていなかった。
しかし、今回その存在が確認されたことで犬の祖先が寒冷地に住んでいてその土地に適応するためのシステムだったことが示唆されるかもしれない。


■■読んでみての感想■■
雪やこんこ、あられやこんこの歌を思い出しました。あの歌では犬は雪を喜び庭をかけまわるとなっていたと思います。

昔つくばで雪が降った時我が家の犬を雪の上を歩かせたところ、犬は四本中二本の足をあげて動かなくなったことを思い出しました。
今回の記事を読むとあの時の犬は冷たいからそのような行動をしたわけではなく、ふかふかとした雪の感触に違和感を感じていたせいだったのかもしれません。

動物の身体を知るたびに、身体は非常にシステマティックかつ他の臓器と均衡を保っていることに気付かされます。さらに動物の辿ってきた起源や進化を反映することもありドラマチックにさえも感じることがあり興味がつきません。
動物たちの行動と解剖学的構造が密接にかかわっていることも多いように思いますので、それを知り解いていくことも面白いかもしれません。


↓参照:ペンギンの対向流熱交換システム模式図。(artery:動脈、vein:静脈)


↓愛犬にcounter current heat exchange systemの外装を見せてもらいました。

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