こんにちは
七夕も過ぎました。
短冊に思いを馳せる5歳の子に、彼の母親は「七夕のお願いは必ずかなうわけじゃないのよ。お誕生日やクリスマスとは違うのだから。いつか叶うといいなと思ってお願いするのよ。」と諭していました。
5歳の子のお願いなんて他愛のないことなんだろうから叶えてあげればいいのにと思って聞いておりましたが、『金と銀のiPhoneがほしい』というのが彼のお願いごとだと聞いて母親が諭す理由も分かったような気がしました。
メッキでも良いのかとかという問題でもなさそうですしね。
前回の続きです。
Owning a Dog Is Linked to Reduced Heart Risk
http://well.blogs.nytimes.com/2013/05/09/heart-association-weighs-in-on-pets/
ペットの飼い主は身体にかける金額がより高くなる傾向にあり、コレステロールやトリグリセリド(中性脂肪)が低めであった。
ある研究によると、心臓に問題を抱える人々は種類に関わらずペットを飼うことで心臓疾患を抱えながらも生存する可能性が高いことが発表された。
血圧を降下させる薬を飲んでいる高血圧の人々を二つのグループにわけ、一つのグループには犬もしくは猫を与えた。ペットがいないグループに比べ、ペットがいるグループは緊張の高い場面でも著しく穏やかであった。
しかし、ほとんどの報告はその相関を示すだけで、結果について証明するものではなかった。
研究では犬を飼っている人の間でも散歩をする人とそうでない人において鋭い対比があった。
予防医学センターの示す数千人を対象にしたデータによると、28%の犬の飼い主であるが犬と散歩をしない人々、22%の犬を飼っていない人々と比較すると17%の犬と散歩をしている犬の飼い主は肥満であった。
Dr. Levineらはペットを飼うことが必ずしも推薦されるわけではないと述べた。
「ペットを飼うことでソファで煙草を吸ったり、おやつを食べることを止められるわけではない。ペットを飼うことで様々な欲求(喫煙や飲食)や血圧をコントロールできるようになるわけではないのである。循環器疾患のリスクを軽減のためにペットを飼うというのは必ずしも賢明な方法ではない。」とも述べた。
■■読んでみての感想■■
ペットと人の関係について考え直す機会になりました。
ペットと暮らすことで外出する機会や運動量が増えるという人もいるでしょうし、逆に何らかの原因(留守番させられない等)によりペットから目を離すことが難しくなり外出頻度、運動量が減る人もいるかもしれません。そのような場合は、飼い主の健康状態にネガティブな影響を及ぼす可能性についても考える必要があるでしょう。
記事では循環器疾患との相関について書かれていましたが、もっと些細なシーンにおけるペットと人との関係についても考える機会となりました。
「ペットを飼うことは健康にも良い」と安易に唱えることに対し、データは冷静に警鐘を鳴らすのかもしれません。
ペットと暮らす場合の多くには「ペットと暮らしたい」という人の明確な意思が作用すると仮定すると、そこにはポジティブな影響だけを求めたいと考えるのは自然なことでしょう。
それはペット側も同じで彼らにとって心身共に不都合な状況を人の都合でうみだすことは当然避けたいと思います。
ペットも人も心身共に健やかで楽しく、ポジティブな影響はもちろんのことそれが相乗的であればなお良いなといつも考えています。これからもそれは私にとって大きなテーマであると思います。
かぶとむしを見つけました↓
診察室の虫かごを置いておくと「どこで見つけたのですか?」と何人かの方に聞かれました。
「それは内緒です」と思わず言いそうになったのをぐっと我慢しました。かぶとむしはやはり人気物なのですね。
こんにちは
久しぶりの更新になってしまいました。また、ぼつぼつと更新していきたいと思います。
少しまえに健康診断で血液検査を受ける機会がありました。
私の血液をとってくれる看護師さんに「血管のよく浮き出るほうの腕を出して、親指をなかに入れて手をグーにしていてください」と言われて、普段、私が動物たちから採血をする時とだいぶ雰囲気が違うので新鮮な思いでした。
「手か足をだしてください。どれも毛むくじゃらでしょうからどれでも結構です。どの手にするか決めたら肉球をぎゅーっと握ってください。噛みついてしまいそうな気分の時はカラーを用意しますのでお知らせください。」とか言って伝われば良いですがそうはいかないのが動物病院ですね。
Owning a Dog Is Linked to Reduced Heart Risk
犬を飼うことと心臓病のリスクの減少の関係
http://well.blogs.nytimes.com/2013/05/09/heart-association-weighs-in-on-pets/
アメリカ国内最大の循環器学会は犬を所有することであなたを心臓疾患から救うことができる。と言うメッセージを発信した。
この珍しいメッセージは専門家により構成されたアメリカの循環器学会から声明として公式に発表され、犬を飼うことはおそらく特に心臓病のリスクを軽減させると結論付けた。
犬と暮らしている人々には家の外へ出たり散歩をする理由がたしかに存在し、多くの犬の飼い主が犬と密接な関係を築いていて、犬の存在は飼い主のストレスへの反応を鈍くし、心拍数を下げることが協会の委員であるDr. Glenn N. Levineらにより報告された。
しかし、犬や猫を飼う人々がしばしばそもそも元々健康的で活動的であるという見解もあり、引き続き考察が必要であるだろう。
「我々は犬を飼うと心臓病のリスクが軽減するという声明が‘ひとりあるき’しないことを望んでいる」とベイラー医科大学のDr. Levineは述べ、続けて「しかし、心理的、社会的、生理学的に言っても犬を飼うことと循環器疾患におけるリスクの軽減の因果関係があるだろう」とも述べた。
アメリカ国内では7000万頭の犬、7400万頭の猫がペットとして飼われている。
循環器学会はペットの飼育と人の健康の関係についてより多くのデータを求めることになった。
「少ない人数ではあるが、運動により健康を保つことが出来ている人々もいる」
「理想的な社会では医師の勧告に耳を傾ければ、ペットによって外に連れ出してもらう必要はないのである。」と言った心臓の専門医もいた。
いくつもの論文を見なおすと、ペットの飼い主のなかでも特に犬の飼い主における論文によると、ペットの‘いない生活’よりも‘いる生活’のほうが健康的であるとされていた。
研究により、ペットのいない場合と比べてペットのいる生活では、人の心拍数の減少、血圧の低下、アドレナリンなどのホルモンの放出の減少などによりストレスに対する身体の反応を減少させることが明らかになっている。とDr. Levineは述べた。
…続く
■読んでみての感想■
犬と暮らすことで起こる良いことはいくつか(あるいは、いくつも)あると思います。
軽快に嬉しそうに歩く犬と散歩をしていると私も爽快な気分になることが多いです。
それは私の身体に何か大きな変化を起こしているわけではないのですが、犬と暮らすことで起こる‘良いこと’として私が日々体感していることです。日常的になんとなくその良い効果を感じている方も多いと思われる犬との散歩についての記事ですので、興味を持たれる方も多いのではないでしょうか。
記事のなかで犬を飼う人がそもそもどのような傾向にあるのかを考慮に入れる必要性について書かれていました。効果について、きちんとした証拠と科学的な考察が加えられることでより深い認識が得られると期待しています。
動物たちもげんきです。
丸めたマットの中で得意げな表情の愛猫。
ケージを掃除しているあいだに、
ご機嫌、声高らかに歌う愛鳥。
ケージを掃除している間のBGM担当です。