母娘雑記帳‐つくば市・榊原動物病院発行

榊原動物病院の母娘獣医師の日常
鳥の話しのつづき
こんにちは

1871年に廃藩置県で茨城県が制定された日である11月13日が『茨城県民の日』に定められています。
でも実はその日は11月14日であったというニュースが出ていました。少なくとも30年以上は誤った情報が続いてしまったとのことです。
どっひゃーってかんじですね。

子どもの頃は県民の日は学校はお休みになるし(でも、この習慣は関東の一都5県に限るとのこと)、ディズニーランドでは県民パスポートで割引になるしと嬉しい日ではあったのですが、まさか間違っていたとは。。。このまま県民の日は11月13日でいくのでしょうか。13日と14日と両方お休みになるなんてことはないでしょうしね。どうするんだろう。






The girl who gets gifts from birds

鳥から贈り物をもらった女の子

http://www.bbc.com/news/magazine-31604026

カラスと仲良くなるためには一貫した行動をとることが大切である。とワシントン大学の野生動物学が専門のJohn Marzluff教授は言った。

カラスたちはどんな食べ物を好むか?殻つきのピーナツが良い。と彼は言った。それは高エネルギーな食品であり、殻つきなので置くと音がするのでカラスが気付きやすい。
Marzluff教授らはカラスとカラスをエサを与える人々について調査をした。すると、カラスとエサを与えるひとの間には非常に個人的な関係が存在する。そこには間違いなく双方間のコミュニケーションが存在し、彼らはお互いのシグナルを理解している。とMarzluff教授は言った。
カラスたちは飛び方、いかに近づいていくか、どこに座るかで互いにコミュニケートしている。ひとは’カラスの言語‘を理解しカラスは人間のエサのあげかたのパターンや姿勢を理解していくのである。彼らは互いに知り始め、信頼し始める。そして時にカラスは贈り物を残していく。

しかし、カラスの贈り物は保証できない。カラスがいつも贈り物をしてくれるわけではない。とMarzluff教授は言った。実際、教授自身も個人的に贈り物をされたことはない。しかし、教授はカラスが人々にした多くの贈り物を見てきた。
すべてのカラスがキラキラしたものを持ってくるわけではなく、カラスは彼らの仲間に贈るような贈り物を持ってくることもある。
求愛給餌(参照:求愛行動のひとつ。繁殖相手としたい異性に獲物を差しだそうとする行動)として死んでいるカラスのヒナを贈り物として持ってくることもある。


Gabiもいくつか不快な贈り物をされている。彼女の母親は腐敗したカニの爪を贈られたことがある。


Gabiの母親であるLisaは定期的にカラスやひととの相互関係の様子を写真に記録した。
Lisaがもっとも驚いた贈り物は、1週間前に近所でワシを撮影しているときに彼女はレンズキャップをなくしてしまったときであった。彼女がレンズキャップを探す必要はなかった。なぜならそれは鳥の水浴び場に置いてあったのである。
カラスがそれを持ってきたのか?Lisaはカラスのしたことだろうと想像しながら、その時の様子を見るためにコンピューターにログインした。すると、カラスがレンズキャップを持って庭に現れ歩いて水浴び場に行きそれを洗っている姿が記録されていた。

カラスの行動が意図的であったと確信した。私たちの行動を見て知っていて、私が落としたことも知っていてそれを返そうを決意したに間違いないだろうと彼女は言った。


■■読んでみての感想■■
カラスに対して根気強い態度を示すことで関係が相互のものになっていく様子がわかりました。
知能が高いカラスですので、その反応も非常に高等でした。
カラス以外でも動物と良好な関係を築こうとするときには、同じことを繰り返すということが重要になると思います。ただ繰り返すだけではなく相手が不安や恐怖を抱かない範疇で、相手にこちらの行動の意味を伝えるように踏み込むことでインタラクティブな関係に一歩近づくのかもしれません。動物と相互に良好な関係を持つ人の態度は一貫していてとても静かなものであるように思います。非常に感覚的な部分もあるのかもしれませんが。。。
今回の記事のように行動の記録やカラスの贈り物の収集から行動の傾向がうかがえるようです。獣医大生時代に経験した動物の行動観察でも記録の重要さを感じたことがあります。行動を定点や個体などあるものに注目して記録をとることで行動の傾向がよくわかりました。ある個体に注目することでその個体に関係する別の個体の行動もが、マインドマップや樹状細胞のように見えてくることを思い出しました。






↓古紙古布の日の前日。

なぜ箱を畳んでしまう。と抗議の箱好きの家族や古紙古布【コシコフ】がロシア人の名前っぽいと言いだす家族がいたりと古紙古布の日は家族が思い思いに過ごしています。



 
| 娘雑記帳 | 16:26 | comments(0) | - |
お詫びと訂正
お詫びと訂正


先日フィラリア症予防開始の時期をお伝えするお葉書をお送りいたしましたが、下記の通り誤りがございましたのでお知らせいたします。お詫びして訂正いたします。
誤 休診日:木曜日、祝祭日
       ↓
正 休診日:木曜日、日曜日、祝祭日


 
榊原動物病院


 
| 榊原動物病院からのおしらせ | 16:04 | comments(0) | - |
鳥からの贈り物の話し
こんにちは

先日、『来熊』という表現をはじめて知りました。熊本に来るということだそうで少し調べてみると、地元新聞などでそれぞれに使われる表現だとか。

北海道:来道
広島:来広
鹿児島:来鹿
松山:来松
仙台:来仙 
などがその例だそうです。


来熊が圧倒的にかわいいですね。来熊というと、くまがぽくぽくと歩いてこちらへ来るようなのどかな印象を持ちましたが、じっさいくまがこっちに来るんだとするといろいろ穏やかではいられないのでしょうが。。。
猫熊、白熊、穴熊…
ちなみに来熊、読み方は【らいゆう】というらしいです。らいくまじゃないんですね。



また鳥の記事を読みました。
The girl who gets gifts from birds

鳥から贈り物をもらった女の子

http://www.bbc.com/news/magazine-31604026

庭の鳥を愛するひとは多いがその愛が相互である場合は少ない。
シアトルに幸運な女の子がいた。
彼女は庭に来るカラスにエサをあげていたら、カラスが彼女にお返しの贈り物を持ってきた。

8歳のGabi Mannはダイニングテーブルにビーズの入った容器を持ってきてふたを開けた。これは彼女の大切な宝物である。

「似ているものがいくつかあるのが分かると思います。でも触らないで」と女の子は言う。彼女は弟が触らないようにそう言った。そのあと彼女は嬉しそうに笑った。

箱のなかの小さなビニール袋のなかにそれらは入っていた。
あるラベルには“2014年11月9日午後2時30分。黒のエサ台。”と書かれ、なかには電球の壊れたバルブが入っていた。
ほかの袋には海の波で削られた茶色いガラス片があり、Gabiによって”ビール瓶のかけら”と記されていた。
それぞれのアイテムは個別に包装され分類されていた。Gabiはラベルを引き出し袋から彼女のお気に入りのひとつだと言うものを取り出すと、出来るだけ良い状態で保存したいのだと言った。

小さな銀玉、黒いボタン、青いペーパークリップ、黄色いビーズ、色あせた黒い部品、青いレゴのピースなどがあった。多くのものが痛み汚れていた。これらは奇妙な取り合わせであるが小さな女の子Gabiにとっては金よりも大事なものである。


Gifts given by the crows

Gifts given by the crows


彼女自身がこれらを集めたのではなくて、どれもカラスが彼女に贈ったものである。
彼ら(カラス)からいかに愛されているかの証拠であると彼女は言う。

近所のカラスとGabiとの交流は2011年、偶然に始まった。
当時、4歳だった彼女は食べ物を落としてばかりいた。ミニカーを拾おうとすると手に持っていたチキンナゲットを落とす。といった具合だった。落ちた食べ物を拾ったカラスは、彼女が次の食べ物を落とさないかと彼女を見ていた。
彼女が成長すると、バス停で彼女はカラスとお弁当を共有することで彼らの気を引いた。それに、彼女の弟も参加するようになった。

Gabiの母親のLisaは、娘が学校へ持って行ったおひるごはんのほとんどをカラスにあげていることを気にしていなかった。
彼女は娘が興味を持つまでカラスに興味を持つこともなく、鳥について考えたこともなかったが、娘が動物を愛し、シェアしていることを喜んだ。

2013年、ふたりはカラスのために毎朝裏庭のエサやり場に新鮮な水と食べ物を用意している。
Gabiは芝生のなかにドッグフードを埋める。カラスたちは大声でその事実を伝え合っている。
これらがルーチンに行われるようになると`贈り物’が始まった。
彼らはピーナツを受け取ると空のトレイにキラキラしたものを残すようになった。−それはイヤリング、ちょうつがい、磨かれた石など。
それにパターンはなく、カラスの口に収まる小さなサイズでキラキラした贈り物は散発的に出現した。
ある時のものは、`ベスト’と書かれた金属であった。

Gabiは「彼らが友達と思っているかどうかわからないけど」と言いながら、カラスたちがマッチング・ネックレスを付けているところを想像して笑った。

↓参照:マッチング・ネックレス





…つづく


■■読んでみての感想■■
かわいらしい記事でした。
動物の生態や行動に興味を持つということは自然なことで、興味を持ちその気持ちを満たす方法は実際に動物に触れること、動物園にいくこと、本を読むことなど機会は多くあるように思います。
しかし、動物からのアクションに接することは一歩踏み入らなければなりませんので、その機会は貴重と言えるかもしれなません。
今回の記事では知能の高いカラスが相手でしたので、高等なコミュニケーションの様子が垣間見れました。
そしてGabiちゃんがカラスからの贈り物を大切に保存している様子や嬉しそうにカラスの話しをする様子がかわいらしかったです。娘の好きなものに理解を示しおおらかな態度でいるお母さんも魅力的でした。

診察室でも小さな子どもたちが動物の付き添いで来てくれることがあります。詳細に動物の普段の様子やいまの状態、その動物が本来好きなことなどをおしえてくれることがあります。そのときの子どもたちがこちらに伝えようとしているのがひしひしと伝わってきて、彼らの大切なペットに獣医師として接する意味を意識し気持ちがしゃんとすることがあります。Gabiちゃんの様子は診察室に来る子どもたちの様子と少しかぶるところがありました。
続きが楽しみです。




↓春だ!と思ったらきょうは雪でした。







また冬?




 
| 娘雑記帳 | 17:03 | comments(0) | - |
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